職場の健康がみえる_WEB立ち読み
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●危害防止基準の確立●責任体制の明確化●自主的活動の促進の措置安衛法安衛法労基法安衛法●安衛法の制定により,義務者が従来の「使用者(労基法)」から,事業経営の利益の帰属主体そのものである「事労基法ポコッ●労働安全衛生法(安衛法)は,職場における労働者の安全と健康を確保するとともに,快適な職場環境の形成を促すことを目的とした法律である(安衛法1).●安衛法第1条では,上記目的を達成するための手段として,❶危害防止基準の確立,❷責任体制の明確化,❸自主的活動の促進の措置を講じる等,労働災害(労災)の防止に関する総合的計画的な対策を推進することを挙げている.●しかし,高度経済成長期を迎えたことによる技術の高度化・生産過程の複雑化などに伴い,労災を防止するための総合的な立法の必要性が高まったことから,1972(昭和47)年,労基法などから独立して,安衛法が制定された.●その結果,労基法の第5章「安全及び衛生」の内容は削除され,労基法は賃金や労働時間などの労働条件の規律22Occupational health : An Illustrated Reference Guide安全衛生に関する内容については,安衛法に移行しました.技術の高度化・生産過程の複雑化にも対応します!ホッ安衛法は,労災を防ぐために事業者などが行わなければならないことなどについて定めています.現在労働条件は私が担当.安全衛生は私が担当します.労災のリスク事業者(会社)高度経済成長期複雑すぎて対応できない!国会新しい法律をつくる必要があるな.労基法労災のリスク1972(昭和47)年 労働者の安全と健康を守る 労働安全衛生法の目的 複雑化する業態に対応するために制定された 安衛法制定の経緯●1947(昭和22)年に制定された当時の労基法では,第5章「安全及び衛生」において労働安全衛生に関する規定が定められていた.を,安衛法は安全衛生についての規律をその役割とすることになった.業者」となることで責任の明確化が図られた.また,作業環境測定や産業医・作業主任者が法定化された.労働安全衛生法

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