●下痢●発熱●利尿薬服用 主な病態とその原因●尿路の通過障害により尿がうっ滞することで生じるAKI.●尿管の閉塞が原因の場合,通常両側性である.●腎実質の障害により生じるAKI.●腎実質は正常であるが,腎血流量が低下することにより生じるAKI.分類急性腎障害(AKI)●腎機能低下(乏尿・無尿,水・電解●水腎症(腎盂・尿管の拡張)●側腹部痛,肋骨脊柱角(CVA)の叩打●閉塞が持続すると腎性AKIに移行する.●腎機能低下(水・電解質異常,酸塩●原因としてATNが最も●腎機能低下により,体液量の調整ができなくなることで体液過剰傾向となる.●脱水症状(血圧低下,頻脈,体重減●心不全症状●血流量低下により尿細管に障害をきたすと腎性AKI(急性尿細管壊死〔ATN〕)に移行する.●すでに利尿薬が投与されている症例ではFENaではなくFEUNで評価する〔p.208W〕.●右心不全や腹部コンパートメント症候群〔p.208W〕などで腎静脈圧が上昇して生じることもある.症状・所見●急性腎障害(AKI):acute kidney injury ●急性尿細管壊死(ATN):acute tubular necrosis ●急性尿細管間質性腎炎(ATIN):acute tubulointerstitial nephritis ●播種性血管内凝固(DIC):disseminated intravascular coagulation ●血栓性血小板減少性紫斑病(TTP):thrombotic thrombocytopenic purpura ●溶血性尿毒症症候群(HUS):hemolytic uremic syndrome ●前立腺肥大症(BPH):benign prostatic hyperplasia ●肋骨脊柱角(CVA):cost-vertebral angle概要補足痛〔p.48〕尿路の通過障害両側尿管の閉塞●後腹膜線維症〔p.206W〕●骨盤腔内悪性腫瘍 膀胱・尿道の閉塞(尿閉)〔p.47〕●前立腺肥大症(BPH)〔p.314〕●前立腺癌〔p.282〕 質異常,酸塩基平衡異常など)など209 腎前性,腎性,腎後性 原因による分類●AKIはその原因により,腎前性(循環の問題),腎性(腎臓そのものの問題),腎後性(尿路の問題)に分類され,それぞれ症状や治療法が異なる.腎前性急性腎障害(腎前性AKI)腎血流量の低下腎障害循環血液量・細胞外液量の減少●出血 ●嘔吐 ●熱傷 心拍出量の低下●心筋梗塞●心タンポナーデ●心不全 少など)腎性急性腎障害(腎性AKI)腎実質の障害腎障害尿細管間質の障害●急性尿細管壊死(ATN)〔p.213〕 など●急性尿細管間質性腎炎(ATIN)〔p.175〕糸球体の障害●急速進行性腎炎症候群〔p.126〕 など血行の障害●播種性血管内凝固(DIC)〔p.206W〕●TTP/HUS〔p.187〕 など●体液過剰症状(高血圧,浮腫,うっ血などなど性心不全,肺水腫など)基平衡異常など)多い.正常心臓腎臓膀胱腎後性急性腎障害(腎後性AKI)水腎症腎障害など
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