病6-2版_立ち読み
18/28

■ボルデテラ■■■■■■■■■■■パーツシス■■■■■■■■■■■■■■■属菌 〔p.228〕好気性のグラム陰性桿菌で,ヒトに感染する代表的な菌は百日咳菌(■■■■■■■■■■■■)である.その他,軽度の百日咳様症状を引き起こすパラ百日咳菌(■■■■パラパーツシス■■■■■■■■■■■■)などがある.B■■■■ordet-G■■■■ ➡百日咳を考える.●確定診断は鼻咽頭からの菌の分離(Bボルデーordet-GジャングPCR法による遺伝子の検出による.●痙咳発作:staccato ●マクロライド系薬(MLs):macrolides ●DPT-IPV:diphtheria, pertussis, tetanus and inactivated polio vaccine ●C反応性蛋白(CRP):C-reactive protein ●ポリメラーゼ連鎖反応(PCR):polymerase chain reaction ●エリスロマイシン(EM):erythromycin ●レプリーゼ:reprise●百日咳菌は上気道に付着し,気道粘膜上皮や線毛間で増殖した後,百日咳毒素な●合併症として肺炎,無気肺,中耳炎,脳症,激しい咳嗽に伴う気胸やヘルニアなど●百日咳は飛沫感染により感染し,1〜2週の潜伏期の後,カタル期,痙咳期,●第2種学校感染症に指定されており,園児・児童・学生は特有の咳が消失するまで,●マイコプラズマ肺炎〔p.268〕と症状が似ているが,マイコプラズマ肺炎では白血球数は正常であり,CRP(+),赤沈亢進がみられる.ともにマクロライド系薬で治療する.●2018年1月より,感染症法では5類感染症(全数把握疾患)に分類されている.●感染力が強く,集団感染●激しい咳嗽は2〜3週間ほどでみられなくなる.●特有の咳嗽が消失,または5日間の抗菌薬治療が終了したら登校可能となる.●百日咳特有の咳の反復(レプリーゼ)がみられる.●鼻汁,くしゃみ,軽度の咳嗽などの感冒様症状を呈する.●咳嗽は次第に頻回となる.コホコホ228無毒化した百日咳毒素を含むワクチン.現在わが国では,生後3ヵ月よりDPT‐IPVワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ混合ワクチン)として定期接種が行われている.また,近年の成人における百日咳発症者の増加に伴い,2016年より定期接種対象年齢外の人への追加接種が可能となった.A37.0engou培地〔p.228〕ジャガイモの滲出液を加えた血液寒天培地.百日咳菌を選択的に培養するために用いる.CRP(−),赤沈正常. 治療カタル期からの抗菌薬投与により,痙咳発作を軽減できる.●マクロライド系薬が第一選択.■■■■■■■■(百日咳菌)の飛沫感染による急性気道感染症で,特有のけいれん性の咳発作(痙けいがい咳発作)とリンパ球優位の白血球著増を特徴とする.発症は小児が中心であるが,近年では成人の症例も多い.乳児では重症化しやすく,死亡者の大半を1歳未満が占めている.治療はマクロライド系薬の投与,予防は4種混合(DPT-IPV)ワクチン接種を行う.どの毒素を産生して局所粘膜を障害する.がある.または5日間の適切な抗菌薬治療が終了するまでは出席停止となる.回復期という3期の臨床経過をたどる.カタル期(1〜2週)潜伏期1〜2週感染力医師engou培地で培養)や〈カタル期〉百日咳ワクチン An Illustrated Reference Guidepertussis カタル期に感染力が強い 臨床経過大監修山口 敏行感 染飛沫感染も多い.カタル期は排菌量が多く,周囲への感染力が最も強い時期となります.痙咳期(2〜6週)感冒様症状●鼻汁●くしゃみ●軽度の 咳嗽など咳の反復(レプリーゼ)回復期(2〜3週)軽度の咳嗽intro.MINIMUM ESSENCE❶好発:小児❷高熱(−)の感冒様症状が1〜2週間継続. ❸夜間に特有の痙咳発作が出現. 〈レプリーゼ〉❹血液検査で,白血球数15,000/■L以上,リンパ球70%以上, 〈リンパ球優位の白血球著増〉〈炎症所見(−)〉❺胸部X線像で,著変なし. 百日咳

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る