●血液型検査(ABO型,Rh型,不規則抗体)●血算検査●生化学検査●梅毒トレポネーマ抗体〔病⑥p.261〕●抗HBs抗体●HBs抗原 ●抗HBc抗体 ●抗HCV抗体●抗HTLV-1抗体 ●抗HIV抗体●ヒトパルボウイルスB19抗原●B型肝炎ウイルス(HBV)●C型肝炎ウイルス(HCV)●E型肝炎ウイルス(HEV)*●ヒト免疫不全ウイルス(HIV)●しかし,ウインドウ期間〔p.311W〕や,未知のウイルスが存在する可能性もあり,100%安全な輸血は存在しない.●輸血を受ける患者の血液と血液製剤で抗原抗体反応が起こらないか(ABO不適合でないか)を確認する.●輸血前には受血者(患者)に対して,次のような確認を行い,不適合輸血を●オモテ・ウラ試験〔p.305〕●Rh血液型〔p.305〕※異なる時点で2回検査し,同一の結果となった場合に確定とする.*供血者の血液が輸血用血液製剤の場合は,すでに日本赤十字にて不規則抗体スクリーニングが行われているため,一般的には副試験を省略してよい.●検体の取り違えを防ぐため,交差適合試験は輸血前の3日(72時間)以内に採取した検体で行う.(NAT)*HEVに対するNATは2020年8月に導入された.●供血者:blood donor ●核酸増幅検査(NAT):nucleic acid amplifi cation test ●ヒト免疫不全ウイルス(HIV):human immunodefi ciency virus ●B型肝炎ウイルス(HBV):hepatitis B virus ●C型肝炎ウイルス(HCV):hepatitis C virus ●受血者:blood recipient ●不適合輸血:incompatible blood transfusion ●オモテ試験:A and B antigens testing with anti-A and anti-B reagents ●ウラ試験:anti-A and anti-B antibodies testing with A and B red blood cells An Illustrated Reference Guide●患者と血液製剤の血液型が一致していても,患者の不規則抗体によって副反応が起こるおそれがあるため,最終的な輸●主試験と副試験があり,両方とも陰性〔凝●主試験では患者血清(血漿)と供血者血球の反応を,副試験では患者血球と供血者血清(血漿)の反応をみる.●ABO血液型の抗体(IgM)と比較して分子量の小さい不規則抗体(IgG)〔p.305〕を検出するため,抗ヒトグロブリン試薬を用いた検査法が日本では多用されている.IgMABO不適合37℃加温37℃で反応する不規則抗体ありABO血液型の抗体と血球との反応をみるの反応をみる凝集(−)輸血できるIgG不規則抗体と血球一般的な検査感染症検査核酸増幅検査交差適合試験〔次項〕主試験副試験*供血者血球患者血球患者血清(血漿)供血者血清(血漿)凝集(−)抗ヒトグロブリン試薬滴下,遠心分離凝集(+)308+αもっとわかる 供血者に対する検査 献血時のスクリーニング検査●血液を介する感染症は輸血により受血者に伝播するため,予防として献血時にスクリーニング検査が行われている.●現在ではこのスクリーニングにより,輸血による感染症 受血者に対する検査 輸血前に行う検査 輸血できるかを調べる 交差適合(クロスマッチ)試験●交差適合(クロスマッチ)試験とは輸血前に行う検査で,ABO不適合チェックと,臨床的に意義のある不規則抗体の検出を目的に行われる.は非常に少なくなった.血液型の確認血適合性は交差適合試験で必ず確認する.集(−)〕で初めて輸血として使用できる.防ぐ必要がある.不規則抗体〔p.305〕の確認●溶血性輸血反応を起こす可能性がある抗体の存在を確認する.これら全てを確認してから輸血可能となる遠心分離凝集(+)
元のページ ../index.html#28