➡Hb 6〜7g/dLで輸血考慮➡Hb 6g/dL以下で輸血はほぼ必須➡Hb 10g/dL程度に維持●急性出血●心疾患,肺機能障害の手術中症状の改善●輸血:blood transfusion ●出血:bleeding/hemorrhage ●貧血:anemia ●ヘモグロビン(Hb):hemoglobin ●血小板(Plt):platelet ●活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT):activated partial thromboplastin time ●プロトロンビン時間(PT):prothrombin time ●同種血輸血:allogeneic blood transfusion ●交換輸血:exchange transfusion ●血漿交換〔療法〕:plasma exchange/plasmapheresis ●赤血球(RBC):red blood cell/erythrocyte ●濃厚血小板(PC):platelet concentrateAn Illustrated Reference Guide●輸血とは,出血や血液疾患による血液成分の欠乏・機能不全が問題となった患者●輸血の適応は,輸血トリガー値として目安が決められているが,輸血には一定のリスクが伴うため,リスクを上回る効果が期待できるかを十分に考慮してから適応を決める必要がある.●日本で行われる輸血療法には,献血によってつくられた血液製剤を用いる同種血輸血と,院内で患者自身から採血された血液を用いる自己血輸血〔p.310〕がある.その他,交換輸血〔p.306W〕や血漿交換〔p.274〕など特殊な輸血療法もある.●一般的に輸血療法とは,同種血輸血を指すことが多い.交換輸血 洗浄赤血球 〔p.307〕白血球と血漿の大部分を除去した後,赤血球を生理食塩水で洗浄した製剤.血漿成分に対するアレルギーなどを予防する.スワーリング 〔p.309〕血小板製剤の外観検査でみられる現象.正常な血小板製剤は,蛍光灯などの光にかざしてゆっくりと撹拌すると光の反射・屈折により渦巻き状の模様が現れる.血小板の劣化や細菌汚染が生じるとスワーリングは消失する.抗白血球抗体 〔p.313〕白血球表面に存在する抗原を認識する抗体.種類としては,抗HLA抗体や抗顆粒球抗体などがある.詳しい使い方➡p.ⅹスワーリング見てみよう!+αもっとわかるHb➡APTT,PT➡を参照のこと.血漿分画製剤〔p.307〕アルブミン製剤免疫グロブリン製剤凝固因子製剤必要な成分のみを補充できる.監 修室井 一男出血・骨髄機能不全●手術●事故●分娩●血液疾患●化学療法などによる副作用(動画)あった場合には有効であるが,現在はほとんど使用されていない.全血製剤※現在では成分輸血が主流であるため,ほとんど使われていない.輸血による成分補充輸血の適応赤血球製剤での輸血トリガー値の例●造血不全に伴う貧血赤血球輸血血小板輸血血漿輸血※輸血トリガー値の詳細は巻頭見返し血液製剤〔p.307〕血漿製剤血小板製剤赤血球製剤306血液型と輸血療法〔p.306〕同種血の赤血球・血漿を用いて全ての血液成分を交換する輸血療法のこと.主に新生児の重症黄疸などの高ビリルビン血症に対して,光線療法や免疫グロブリン投与で改善しない場合に適応となる. 補充療法 輸血とは 目的によって使い分ける 血液製剤の種類●現在使用されている主な血液製剤には,赤血球製剤,血小板製剤,血漿製剤がある.●この他,血液に保存液を加えただけの全血製剤が存在する.全血製剤は循環血液量を超える出血がに対し,その成分を補充するための治療法である.貧血・出血傾向血小板➡など輸血療法
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