病みえ4-4
28/32

●緩和ケアは全人的苦痛に対するケアであるた●緩和ケアの対象となる呼吸器症状としては,呼吸困難が最も多●従来,緩和ケアは,積極的な治療をやめた後の●しかし,患者のQOL向上のため,現在は診断早●これに加え,患者の生前や死後における家族のケ●緩和ケアとは,身体的な痛みのみならず精神●仕事上の問題●経済上の問題●家庭内の問題●人間関係 など●日常生活の支障●不安●苛立ち●孤独感●恐れ・うつ状態●人生の意味への問い●苦しみの意味・●死への恐怖・●呼吸の際に感じる努力感や不快感.呼吸困難●いわゆる「咳」で,気道内の痰や異物を喀出するための防御反応.咳嗽An Illustrated Reference Guide+αもっとわかる●死期が迫った患者死前喘鳴●緩和ケア/緩和療法:palliative care/palliative medicine ●世界保健機関(WHO):World Health Organization ●生活の質(QOL):quality of life ●身体的苦痛:physical pain ●精神的苦痛:psychological pain ●社会的苦痛:social pain ●スピリチュアルな苦痛:spiritual pain ●全人的苦痛:total pain ●呼吸困難:dyspnea ●咳嗽:cough ●死前喘鳴:death rattle●痛み・他の身体的がいそうしぜんぜんめい362呼吸管理とその他の治療 呼吸困難が最多 呼吸器症状と緩和ケア 対象は身体的な痛みだけではない 緩和ケアとは 終末期だけではない 緩和ケアを行う時期く,その他に咳嗽,死前喘鳴などがある.的(心理的),社会的,スピリチュアルな苦痛などの全人的苦痛(トータルペイン)に対するケアであり,次のように定義されている.め,様々な医療従事者でチームを組み,十分に連携し協力することが求められる.終末期のケアと考えられていた.期から病変の治療とともに行うようになっている.アも緩和ケアの一環とされている.終末期WHOによる緩和ケアの定義(2002年)緩和ケアとは,生命を脅かす疾患に伴う問題に直面している患者と家族に対して,痛み,その他の身体的,心理・社会的,スピリチュアルな問題を早期から正確にアセスメントして解決することにより,苦痛の予防と軽減を図り,QOL(生活の質)を向上させるためのアプローチである.従来の考え病変の治療診断現在の考え病変の治療診断精神的苦痛病変の経過緩和ケア死亡病変の経過緩和ケア死亡身体的苦痛症状全人的苦痛(トータルペイン)スピリチュアルな苦痛罪の意識神の存在への追求で聞かれる呼吸音.咽喉頭に貯留した唾液や気道分泌物が振動して生じる.社会的苦痛ゴボゴボ監修浦野 哲哉総論呼吸緩和ケア

元のページ  ../index.html#28

このブックを見る