●吸入ステロイド(ICS)は喘息治療における最も効果的な抗炎症薬である.●長時間作用性気管支拡張薬との配合剤(ICS/LABAやICS/LAMA/LABA)としても用いられる.●口腔カンジダ症や嗄●喘息の治療薬は長期管理薬と増悪治療薬に大別される.●長期管理薬は抗炎症薬(吸入ステロイド〔ICS〕)と気管●●̶̶●●●●●●̶̶●̶̶̶̶̶●●●●●●̶̶●●̶●●●炎症An Illustrated Reference Guide+αもっとわかる ●有効な抗菌薬が存在しない感染症・●口腔および呼吸器カンジダ症●嗄声●吸入ステロイド(ICS):inhaled corticosteroid ●経口ステロイド(OCS):oral corticosteroid ●長時間作用性β2刺激薬(LABA):long-acting β2-agonist ●長時間作用性抗コリン薬(LAMA):long-acting muscarinic antagonist ●ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA):leukotriene receptor antagonist ●テオフィリン徐放製剤(SRT): sustained released theophylline ●短時間作用性β2刺激薬(SABA):short-acting β2-agonist ●短時間作用性抗コリン薬(SAMA):short-acting muscarinic antagonist ●サイトカインの産生抑制●ロイコトリエン(LT)〔p.170W〕,プロスタグランジン(PG)の産生抑制●好酸球のアポトーシス誘導〔p.171〕コントロールに高用量ICSおよびLABAに加えて,その他の長期管理薬(および/または全身性ステロイド)による治療を要する喘息,またはこれらの治療によってもコントロール不良である喘息.コントロール不良の要因としては,診断の誤り,吸入手技・アドヒアランス不良,アレルゲン・薬剤・たばこ煙などの増悪因子,併存疾患がある.タイプ2炎症の有無を確認し,生物学的製剤による治療を検討する.させい170マスト細胞などから産生されるアレルギー・炎症の重要なメディエーター(伝達物質).強力な気管支平滑筋収縮作用,血管透過性亢進作用,気道粘液増加作用を有する.好酸球活性化作用を有するシステイニルロイコトリエン(CysLT)〔p.174W〕と,好中球活性化作用を有するロイコトリエンB4(LTB4)に分かれる.ロイコトリエン(LT) 〔p.170〕好酸球,好塩基球,ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA) 〔p.170〕抗炎症作用と気管支拡張作用を示し,アレルギー性鼻炎合併喘息の長期管理に高い有用性がある.喘息の治療においては他の抗アレルギー薬とは独立して扱われている.重症喘息 役割により使い分ける 長期管理薬と増悪治療薬 長期管理の第一選択薬 吸入ステロイド(ICS)声などの副作用を予防するために,吸入後のうがいが重要である.支拡張薬を主軸とする.分類吸入ステロイド(ICS) 経口ステロイド(OCS)長時間作用性β2刺激薬(LABA) 長時間作用性抗コリン薬(LAMA) 〔p.171〕ICS/LABA配合剤ICS/LAMA/LABA配合剤ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA) 〔p.170W〕テオフィリン徐放製剤(SRT)生物学的製剤 LTRA以外の抗アレルギー薬短時間作用性β2刺激薬(SABA) イソプロテレノール全身性ステロイドアミノフィリンアドレナリン短時間作用性抗コリン薬(SAMA) 〔p.171〕など深在性真菌症主な薬物吸入,内服,貼付ステロイド吸入Th2細胞Th2マスト細胞好酸球作用投与経路抗炎症作用気管支拡張作用吸入内服吸入吸入吸入内服内服皮下注吸入,内服吸入,内服吸入内服,点滴静注点滴静注皮下注吸入炎症が治まり,気道が拡張するサイトカイン(IL-4など)ステロイドロイコトリエン,プロスタグランジン細胞死(アポトーシス)〔次項〕〔p.171〕〔p.171〕〔p.171〕長期管理薬(コントローラー)●主に安定期に使用●症状の寛解,増悪予防(喘息症状のコントロール)増悪治療薬(リリーバー)●主に増悪時に使用●気管支けいれんの抑制(喘鳴などの急性症状の抑制)主な作用禁忌主な副作用
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