●気道炎症:airway inflammation ●ヘルパーT細胞(Th):helper T cell ●2型自然リンパ球(ILC2):group 2 innate lymphoid cell ●インターロイキン(IL):interleukin ●ロイコトリエン(LT):leukotriene ●免疫グロブリンE(IgE):immunoglobulin E ●攣縮:spasm ●リモデリング:remodeling ●気道過敏性:airway hyperresponsiveness●主にTh2細胞や2型自然リンパ球(ILC2)〔p.162W〕により形成されるタイプ2炎症(2●刺激に対する気道の収縮のしやすさを気道過敏性という.●喘息患者では慢性の気道炎症や気道リモデリングなどに●慢性的な炎症によって傷害された気道では,不完全な●喘息の気道炎症は,主に炎症細胞と気道の構成細胞(気道上皮細胞,血管内皮細An Illustrated Reference Guideタイプ2炎症●アレルゲンに特異的なTh2細胞が活性化される獲得免疫系と,様々な刺激によりILC2が活性化される自然免疫系が関与している.●2型サイトカイン(IL-4,IL-5,IL-13など)の作用により,好酸球性炎症が引き起こされる.低タイプ2炎症●Th17細胞などが活性化され,好中球性炎症が引き起こされる.※一部では好中球と好酸球が混在する炎症をきたす.:活性化気道炎症の病態気道炎症平滑筋の収縮 れんしゅく(攣縮)粘膜・粘膜下の浮腫気道粘液の分泌亢進気道上皮細胞の破壊・剝離獲得免疫系自然免疫系TSLP樹状細胞抗原提示結合形質細胞Th2細胞マスト細胞好酸球LTC4などLTC4,MBPなどIgEIL-4,IL-13などIL-5,IL-13などIL-33などウイルスや大気汚染物質気道上皮細胞アレルゲンILC2好中球エラスターゼなどIL-17IL-8などウイルスなどTh17細胞炎症気道過敏性の亢進気道リモデリング気道上皮細胞の損傷による知覚神経末端露出平滑筋の収縮力上昇+αもっとわかる164 刺激に対する気道の収縮のしやすさ 気道過敏性の亢進 タイプ2炎症と低タイプ2炎症 気道炎症 不可逆的な変化 気道リモデリング修復により不可逆的な組織構造の変化(リモデリング)が引き起こされる.より,気道過敏性が亢進している.胞など)から分泌される炎症性メディエーターやサイトカインの作用によって生じる.型炎症)が基本的な病態であるが,タイプ2炎症の関与が乏しい低タイプ2炎症による症例も認められる.正常平滑筋気道上皮細胞杯細胞※リモデリングは気道炎症を介さず,気道収縮反応のみによっても誘発される.リモデリング粘膜下腺過形成上皮下線維増生平滑筋肥大気道上皮細胞の杯細胞化生血管増生
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