●〔気管支〕喘息:〔bronchial〕 asthma ●笛音/高音性連続性ラ音:wheezes ●慢性閉塞性肺疾患(COPD):chronic obstructive pulmonary disease ●1秒量(FEV1):forced expiratory volume in one second ●1秒率(FEV1%):forced expiratory volume % in one second ●閉塞性換気障害:obstructive impairment ●呼気中一酸化窒素濃度(FeNO) :fraction of exhaled nitric oxide ●吸入ステロイド(ICS):inhaled corticosteroid ●日本での有症率は小児で10〜15%,成人で6〜10%である.●喘息患者にはアレルギー性鼻炎・副鼻腔炎,アトピー性皮膚炎,食物アレルギーな●アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎,胃食道逆流症(GERD),肥満などの合併症や,心●アレルギー性鼻炎の合併例では,喘息の増悪リスクを減らすためにアレルゲン免疫●重症喘息〔p.170W〕の症状緩和を目的として気管支熱形成術〔p.162W〕を行う場合があるがいそうぜんめいウィーズ〔p.161〕自然リンパ球は自然免疫で働くリンパ球系細胞であり,ILC1,ILC2,ILC3の3グループに分類される.ILC2はIL-33などの刺激によりIL-5,IL-13などの2型サイトカインを産生することで,アレルギー疾患の病態形成に関与している.intro.MINIMUM ESSENCE慢性の気道炎症を本態として気道過敏性が亢進しており,変動性を持った気道狭窄(喘呼吸困難)や咳嗽などの臨床症状で特徴づけられる疾患である.ど他のアレルギー疾患の合併が多い.的要因はコントロール不良の原因となる. 療法〔p.173〕を行うことがある.が,デバイスの製造が終了しており今後は施行されなくなる見込みである.鳴,〈高音性連続性ラ音〉〈気道狭窄〉〈好酸球性炎症〉❶小児から高齢者までの全年齢で発症し,アレルギー疾患の既往歴や家族歴が危険因子となる.❷夜間〜早朝に喘鳴,呼吸困難,咳嗽が反復してみられる.heezes)を認める. ❸聴診で,笛音(w❹胸部X線像・CT像で,心不全やCOPDなどの器質性心肺疾患が除外できる.❺呼吸機能検査で,次の所見がみられる. スパイロメトリーで,1秒量(FEV1)↓,1秒率(FEV1%)↓,フローボリューム曲線で,閉塞性換気障害を示す.❻β2刺激薬の吸入で,FEV1が改善する. 〈変動性・可逆性の❼PEFモニタリングで,日内変動がみられる.気道狭窄〉❽気道過敏性検査で,気管支収縮薬の少量吸入でFEV1が低下する. 〈気道過敏性の亢進〉❾血液検査や喀痰検査で,好酸球↑がみられる. ❿呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)測定で,NO↑がみられる.➡喘息(気管支喘息)を考える.治療●吸入ステロイド(ICS)を中心とする長期管理薬を毎日使用する.●増悪時には短時間作用性β2刺激薬(SABA)などの増悪治療薬を追加する.※危険因子(アレルゲンなど)の回避・除去と患者教育もあわせて行う.162J45J462型自然リンパ球(ILC2) 気管支熱形成術(気管支サーモプラスティ) 〔p.162〕重症喘息に対する内視鏡的治療.気管支鏡を用いて気管支粘膜に65℃の熱を加え,肥厚した気管支平滑筋を減少させることで,気管支を狭窄しにくくする.18歳以上で,薬物療法でコントロール不良の患者に適応となる.職業性喘息 〔p.166〕職業に関連した特定物質に曝露することで引き起こされる喘息.主な誘起物質としては,小麦粉,ラテックス,ベイスギ(米杉),ニッケル,クロム,イソシアネートなどが知られている.運動誘発喘息(EIA)運動時の過換気による気道の乾燥や冷却刺激により発症する喘息.運動は小児喘息患者の多くと一部の成人喘息患者にとって,急性増悪を引き起こす極めて頻度の高い要因である.運動中よりも終了直後に起きやすく,ランニング,耐久種目,冬季種目(クロスカントリー,アルペンスキー,スケート競技)などに多い.An Illustrated Reference Guide+αもっとわかる asthma/bronchial asthma監 修長瀬 洋之喘息の治療では,治療や指示を患者さんが適切に実行するために患者教育が重要となります.患者教育は,患者さん本人だけでなく,その保護者や家族,介護者なども対象とし,患者さんが小児である場合には,乳幼児期,学童期,前思春期,思春期などの発達段階に応じた教育を行います.医療者が患者さんと信頼関係を築き,疾患の知識の提供をはじめ,服薬指導,自己管理の計画,患者さんのニーズを把握したサポートなどを行っていきます.医師喘息(気管支喘息)
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