病3-5版_web立ち読み用
9/34

●親水性を示し,水(血液)に溶けこめるようになる.●極性脂質やアポ蛋白で包みこむ(リポ蛋白).●そのままでは水(血液)に溶けこめない.グリセロールグリセロール●脂質は全く水に溶けない非極性脂質と,水に親和性を示す極性脂質に大別できる.●非極性脂質は,水(血液)にそのまま溶けることができず,アポ蛋白や極性脂質で包まれた形で血中に存在する.この結合体(粒子)をリポ蛋白という.●リポ蛋白の形成と安定化アポ蛋白の役割●受容体の標的(リガンド) 〔p.102〕●脂質代謝に関わる酵素の活性化〔p.102〕脂質代謝異常脂質代謝総論●リポ蛋白(Lp):lipoprotein ●アポ蛋白/アポリポ蛋白:apoprotein/apolipoprotein ●リガンド:ligand ●リポ蛋白リパーゼ(LPL):lipoprotein lipase●絶食時 ●有酸素運動↑ など血管非極性脂質リポ蛋白極性脂質非極性脂質アポ蛋白極性とは,分子の電荷の偏りのことです.極性をもつ(極性が大きい)物質の代表は水です.一方,極性がない(極性が小さい)物質の代表は油です.極性が近いもの同士は溶け合いやすく,極性が異なるもの同士は溶け合いません.まさに水と油なのです. エネルギーの貯蔵 トリグリセライドの役割●トリグリセライド(TG)は肝臓や脂肪細胞〔p.130〕に蓄えられ,エネルギーが不足した際などに,リパーゼによりグリセロールと遊離脂肪酸(FFA)に分解される.●グリセロールは主に肝臓へ取りこまれ,糖新生によりグルコースに変換されて〔p.8〕,エネルギー源として利用される.●FFAは細胞内のミトコンドリアでβ酸化され,エネルギー源として利用される. 蛋白などに包まれ血中に溶けこむ リポ蛋白の構造と役割脂質が血中に溶けこむしくみ リポ蛋白の構成成分 アポ蛋白の役割●アポ蛋白は水にも油にも親和性を示すため,リポ蛋白の構造の維持に重要である〔前項〕.●その他,リポ蛋白の細胞への取りこみや,リポ蛋白に含まれる脂質の代謝にも重要な役割を果たす〔p.102〕.99TGエネルギー不足FFA脂肪細胞リポ蛋白の構造極性アポ蛋白極性基脂肪酸残基遊離コレステロール(FC)リン脂質脂質アポ蛋白リポ蛋白肝臓糖新生グルコース末梢組織β酸化β酸化エネルギー非極性トリグリセライド(TG)コレステロールエステル(CE)僕がいるから溶けるんだよ血管受容体合っていたら取りこめます末梢組織リポ蛋白を分解しなきゃ!リポ蛋白リパーゼ(LPL)などAn Illustrated Reference Guide

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る