病3-5版_web立ち読み用
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●糖尿病とはインスリンが分泌されなくなる(インスリン分泌障害),もしくはインスリンは分泌されるが効きにくくなる(インスリン抵抗性亢進)などのインスリン作用不足によって細胞に糖が正常に取りこめなくなり,慢性の高血糖となる疾患である.●糖質以外にも,脂質,蛋白質などの代謝障害を伴う.●インスリン拮抗ホルモンであるグルカゴンの分泌異常も糖尿病の病態に関わっている〔p.11〕.●その他,認知症,悪性腫瘍や骨粗鬆症(骨質の悪化による)のリスク上昇がある.糖❶膵からインスリンが分泌される.❷インスリンの作用により細胞が●糖尿病(DM):diabetes mellitus ●高血糖:hyperglycemia ●インスリン分泌障害:insulin secretory disorder ●インスリン抵抗性:insulin resistance ●クオリティ・オブ・ライフ(QOL):quality of life ●糖尿病〔性〕ケトアシドーシス(DKA):diabetic ketoacidosis ●高浸透圧高血糖症候群(HHS):hyperosmolar hyperglycemic syndrome ●糖尿病〔性〕網膜症:diabetic retinopathy ●糖尿病〔性〕腎症:diabetic nephropathy ●糖尿病〔性〕神経障害:diabetic neuropathy ●虚血性心疾患(IHD):ischemic heart diseaseAn Illustrated Reference GuideNPH 2008年,日本の遺伝子解析により同定された2型糖尿病の関連遺伝子.日本人をはじめ,東アジア人の2型糖尿病において,強い関連をもつ遺伝子と考えられている.細胞膜上の電位依存性K+チャネルに関係する遺伝子群の1つであり,■■■■■の異常がインスリン分泌の低下に関連している可能性が考えられる.その後,2型糖尿病の関連遺伝子として,東アジア人のみに関与する■■■■■■,民族に関係なく関与する■■■■■■-■■■■■■などが同定されている.「糖尿病」という名前から,「尿に糖が出る病気」と思われるかもしれませんが,重要なのは尿糖ではありません.血中の糖,「血糖」が高くなってしまうのが糖尿病です.脳血管障害網膜症など監修弘世 貴久河盛 隆造健康日本21 〔p.15〕疾病の一次予防に重点をおいた「21世紀における国民健康づくり運動」.「栄養・食生活」,「がん」など主に生活習慣に関わるテーマにおいて具体的な数値目標を設定している.■■■■■遺伝子〔p.61〕速効型インスリンに亜鉛などを加え,作用時間を長くしたインスリン.中間型インスリンとよばれることもある.基礎分泌を補う製剤として利用されてきたが,持効型溶解インスリン〔p.61〕が発売されてからは持効型溶解の方がより安定したインスリン濃度を保つことができるため,NPHの使用は減ってきている.正常膵臓細胞血管❶膵からのインスリン分泌が障❷インスリンがないため,細胞血糖値正常化昏睡細小血管障害(三大合併症)神経障害高浸透圧高血糖症候群網膜症腎症視力低下腎不全失明透析インスリン作用不足インスリン分泌障害害される.は糖を取りこめない.慢性の高血糖=糖尿病糖尿病潰瘍・壊疽高血糖神経障害初期は無症状慢性合併症大血管障害(動脈硬化)閉塞性動脈硬化症虚血性心疾患自律神経障害末梢神経障害(脳梗塞)無自覚性感覚異低血糖,常などEDなど足病変(足壊疽)ときに重大な障害を残したり死亡したりする足切断インスリン抵抗性亢進❶インスリンは分泌されている.❷インスリンが効きにくくなっているため,細胞が糖を取りこむのに大量のインスリンが必要.心筋梗塞腎症閉塞性動脈硬化症その他易感染性 脳血管障害感染症,歯周病,足病変(足壊疽)など足病変(足壊疽)など12 高血糖になるしくみ 糖尿病とは 進行すると重篤な合併症が出現 糖尿病の進行●高血糖となっても初期は無症状だが,この状態で適切な管理をせずに放置すると,著しくQOLを低下させる合併症が生じたり,虚血性心疾患などのリスクを高めたりする.糖尿病療養指導士インスリン糖を取りこむ.急性合併症糖尿病ケトアシドーシスときに重大な障害を残したり死亡したりする糖代謝異常糖尿病
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