病3-5版_web立ち読み用
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●インスリンは筋・脂肪組織での糖の取りこみ促進,肝臓・筋でのグリコーゲンの合成促進,肝臓での糖新生抑制などにより,血糖値を下げる方向に作用する.●なお血糖を下げるホルモンはインスリンただ1つである〔p.9〕.●インスリン拮抗ホルモンは,肝臓でのグリコーゲン分解や糖新生を促進し,血糖を上昇させる方向に作用する.〔p.307〕〔p.280〕〔p.204〕●下垂体前葉 (■)●食事により血糖値が上昇すると,Langerhans島β細胞がこれを感知し,瞬時にインスリン分泌が亢進する.●これを,追加分泌という*.●インスリン追加分泌によって筋,肝臓,脂肪組織などへの糖の取りこみが促進され,その結果,血糖値は下がる. 脳脳5●インスリン拮抗ホルモンとインスリンのバランスにより,血糖値は一定範囲内に保たれている.●このときのインスリン分泌を,基礎分泌という.●なお,脳(神経細胞)や赤血球などはインスリンに依存せず糖を取りこむ.*正常な日本人の場合,インスリン追加分泌のピークは食後30〜60分である〔p.6〕.血糖値食間食間食間食間インスリン分泌動態●血糖調節:blood glucose regulation ●グルカゴン:glucagon ●カテコールアミン(CA):catecholamine ●コルチゾール:cortisol ●成長ホルモン(GH):growth hormone ●基礎分泌:basal secretion ●追加分泌:bolus secretion糖代謝異常糖代謝総論ランゲルハンス(■)●■●■食事により血糖値が上昇してくるとき(食後)インスリン拮抗ホルモン⬇糖の取りこみ肝臓糖の放出食事脂肪組織夕食 血糖を上げるホルモン(インスリン拮抗ホルモン)分泌器官●Langerhans島 α細胞 ●交感神経●副腎髄質 (■)●副腎皮質 (■)ホルモン名グルカゴンカテコールアミンコルチゾール成長ホルモンホルモンによる血糖調節血糖値が正常域のとき(食間・夜間)インスリン拮抗ホルモン➡インスリン➡(基礎分泌)糖の放出肝臓筋肉グルコース(ブドウ糖)朝食昼食 インスリンは血糖値を下げるただ1つのホルモン 血糖調節とホルモン血糖調節に関わるホルモン●■血糖を下げるホルモンホルモン名インスリン●■●■空腹が長時間持続し血糖値が低下してくるときインスリン拮抗ホルモン⬆インスリン⬆(追加分泌)糖の取りこみ糖の放出脳(神経細胞)は通常,糖のみをエネルギー源とし,他の臓器のように遊離脂肪酸を利用できません.血糖値の極度の低下は中枢神経に障害を引き起こしうる〔p.74〕ため,これを防ぐインスリン拮抗ホルモンの働きは,生命活動を維持するうえでとても重要です.:インスリン基礎分泌:インスリン追加分泌mg/dL3002001000分泌器官●Langerhans島 β細胞 (■)インスリン⬇糖の取りこみなどで優先的に利用●血糖値が低下するとインスリン分泌は抑制され,インスリン拮抗ホルモンが分泌される.●インスリン拮抗ホルモンは肝臓からの糖の放出を促進させ,放出された糖は,脳などの重要組織でエネルギー源として優先的に利用される.糖尿病専門医An Illustrated Reference Guide

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