病3-5版_web立ち読み用
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X線●下垂体腺腫が存在する側のトルコ鞍底部が下方に圧迫された結果,側面像で左右の鞍底が二重(→)にみえる.●増大した下垂体腺腫によりトルコ鞍が風船状(→)に拡大する.●同時に,トルコ鞍底,鞍背,後床突起などに骨の菲薄化や破壊が認められる.(double floor)●海綿静脈洞(CS):cavernous sinus ●蝶形骨洞:sphenoidal sinus ●囊胞:cyst ●壊死:necrosis視床下部下垂体疾患●単純X線像で腫瘍自体は識別できないが,下垂体腺腫がトルコ鞍内で増大することによる間接的な所見(周囲の骨陰影の変化)が腫瘍の存在を示唆する.下垂体腺腫●トルコ鞍上部への伸展,視交叉の圧迫,蝶形骨洞への浸潤(→)を認めることが多い.●腺腫内部はT1強調像で低〜等信号,T2強調像で等〜高信号を示すが,囊胞化,壊死などで不均一となることもある.●腺腫の広がりや周辺組織との関係がわかる.●正常下垂体前葉組織(→)は造影により著明に増強され,高信号を示す.ミクロアデノーマ(→)は正常組織ほどは強く増強されず,低〜等信号を示す.●正常下垂体組織と区別でき,特に有用.- バルーニング下垂体微小腺腫(ミクロアデノーマ)利点造影T1強調像(矢状断)所見T1強調像(矢状断)下垂体腺腫(マクロアデノーマ)頭部造影CT像写真提供:大村 昌夫トルコ鞍の二重底(double floor)正面像側面像二重底An Illustrated Reference Guide 下垂体腺腫の画像検査(1) 頭部MRI像●画像検査として,最も有用である. 下垂体腺腫の画像検査(2) 頭部CT像●MRI検査が施行できない例で行う.●単純CTでは視交叉槽を占拠する低〜等吸収域を認め,造影CTで造影される(→).●ミクロアデノーマの中でも直径5mm以下の場合,CTでの確実な同定は難しい. 下垂体腺腫の画像検査(3) 頭部単純X線像トルコ鞍の風船状拡大(ballooning)209ダブル フロア写真提供:大村 昌夫写真提供:大村 昌夫写真提供:大村 昌夫写真提供:大村 昌夫
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