病3-5版_web立ち読み用
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●温度↓●pH↓●水溶性(排出されやすい)●難溶性(排出されにくい)−700mg+700mgPA●プリン体とは,プリン塩基をもつ物質の総称であり,生物が存在するために必須なエネルギー(ATP,GTPなど)や核酸(DNA,RNA)の原料となる.●核酸を構成する物質には,プリン体の他に,ピリミジン塩基をもつピリミジン体がある.●グアノシン一リン酸(GMP):guanosine monophosphate ●ホスホリボシルピロリン酸(PRPP):phosphoribosylpyrophosphate An Illustrated Reference Guide●尿酸代謝:uric acid metabolism ●プリン体:purine body ●尿酸プール:urate pool ●アデノシン三リン酸(ATP):adenosine triphosphate ●グアノシン三リン酸(GTP):guanosine triphosphate ●デオキシリボ核酸(DNA):deoxyribonucleic acid ●リボ核酸(RNA):ribonucleic acid ●イノシン一リン酸(IMP):inosine monophosphate ●アデノシン一リン酸(AMP):adenosine monophosphate AGTCPPPAPPPAGTCNNATNNGCNN1/3:腸管から排泄2/3:腎臓から排泄溶解している尿酸塩尿酸塩結晶エネルギーの原料(プリンヌクレオチド):リン:アデニン:グアニン:チミン:シトシン監修藤森 新1,200mg●❶肝臓での生合成プリン塩基(アデニン,グアニン)プリン環代謝尿酸痛風などの原因となる●❷食事からの摂取プリン体尿酸排泄肝臓での生合成食事からの摂取産生尿酸プール量は常に一定核酸の構成単位(プリン・ピリミジン塩基)DNA合成核酸・エネルギー分解排泄ピリミジン塩基(チミン,シトシン,ウラシル)ピリミジン環代謝尿素特定の疾患を引き起こさないATP プリン体が代謝されて尿酸となる 尿酸とプリン体●尿酸はプリン体が代謝されてできる最終代謝産物である.産生されたプリン体は体内で使用され,尿酸の形で体外に排泄される.●プリン体の産生経路には,❶肝臓での生合成,❷食事からの摂取,の2つがある. 温度やpHの低下で析出しやすい 尿酸の特徴●尿酸は酸性の物質で,体液中では尿酸塩として存在している.●血清中濃度が7.0mg/dLを超えると,結晶として析出しやすい状態(過飽和)になる.●過飽和の状態で温度の低下やpHの低下(酸性化)が起こると尿酸溶解度が低下し,析出する.尿酸が過飽和の結晶の析出状態(>7.0mg/dL) エネルギーや核酸の原料 プリン体とは 体内には常に一定量が存在する 尿酸プール●体内には約1,200mgの尿酸がプールを形成している(尿酸プール).●プリン体の生合成や摂取によって1日に約700mgの尿酸が産生され,同量が尿中へと排出されて,尿酸プールは一定に保たれる.●産生と排泄のバランスがくずれ,尿酸プールがあふれると,高尿酸血症となる〔p.142〕.140尿酸代謝異常尿酸代謝総論

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