病3-5版_web立ち読み用
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●加齢以外に明らかな原因がないもの過栄養と低栄養老年症候群●体格指数/ボディマス指数(BMI):body mass index ●AWGS:Asian Working Group for Sarcopenia ●二重エネルギーX線吸収測定(DXA)〔法〕:dual-energy X-ray absorptiometry ●生体電気インピーダンス法(BIA):bioelectrical impedance analysis(DXA法またはBIA法)●サルコペニア(骨格筋量の減少)と肥満(体脂肪量の増加)をあわせもつ状態を,サルコペニア肥満という.●通常の肥満や,肥満を伴わないサルコペニアと比べて,生活習慣病のリスクが高いことなどが報告されている.●BMIは標準でもサルコペニア肥満に該当する場合があり,外見上気づきにくい場合があるため注意を要する.一次性サルコペニア加齢性サルコペニア年齢別の骨格筋量の比較(大腿部水平断のMRI像)20歳代女性(身長153.0cm,体重50.5kg)骨格筋脂肪組織●高齢であるほど,骨格筋量が少ないことが確認できる.老年科医日本では,横断歩道を1m/秒の歩行速度で渡りきれるように青信号の時間が設定されています.つまり,歩行速度が1m/秒を下回ってしまうと,日常生活に支障をきたすといえます.二次性サルコペニア疾患に関連するサルコペニア●重症臓器不全,炎症性疾患,悪性腫瘍や内分泌疾患に付随するもの握力と歩行速度の測定握力:男性<26kg,女性<18kg正常 男性≧7.0kg/m2 女性≧5.4kg/m2(DXA) ≧5.7kg/m2(BIA)非サルコペニア骨格筋量の低下と機能低下を伴う状態.ロコモティブ・シンドローム〔病⑪p.47〕に包含され,身体的フレイルの要因として位置づけられる.60歳代女性(身長154.6cm,体重53.0kg)活動に関連するサルコペニア●寝たきり,不活発な生活,無重力状態などが原因となるもの正常握力:男性≧26kg,女性≧18kg歩行速度:>0.8m/秒非サルコペニア80歳代女性(身長151.0cm,体重54.5kg)AWGSによるサルコペニアの診断基準サルコペニア(sarcopenia)は,ギリシャ語の筋肉(sarx)と喪失(penia)を組み合わせた造語です.老年科医栄養に関連するサルコペニア●吸収不良,消化管疾患,食欲不振などに伴う,エネルギー,蛋白質の摂取不足に起因するもの高齢者身体機能低下筋肉量の測定筋肉量減少 男性<7.0kg/m2 女性<5.4kg/m2(DXA) <5.7kg/m2(BIA)サルコペニアAn Illustrated Reference Guide参考:Cruz-Jentoft AJ,et al.:Age Ageing 2010;39(4):412-423サルコペニア肥満写真提供:藤田 聡参考:Chen LK,et al.:J Am Med Dir Assoc 2014;15(2):95-101139かつまたはかつ/または歩行速度:≦0.8m/秒または 骨格筋量,筋力,身体能力の低下がみられる サルコペニア●サルコペニアとは,骨格筋量の低下とそれによる機能低下(筋力または身体能力の低下)がみられる状態である.体格では定義されず,単なるやせ・るいそうとは異なる.●主な原因は加齢であるが,活動低下や疾患,栄養不良も原因となり,原因によって次のように分類される. 握力,歩行速度,筋肉量で評価する サルコペニアの診断基準●サルコペニアの評価方法は多様であるが,わが国ではAWGSによるアジア人向けの診断基準を用いることが推奨されている.●診断は握力,歩行速度,筋肉量の測定により行われる.サルコペニア

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