病10-4版_立ち読み
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●細胞性栄養膜細胞:cytotrophoblast ●合胞体栄養膜細胞/Syncytium細胞:syncytiotrophoblast ●ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG):human chorionic gonadotropin ●ヒト胎盤性ラクトゲン(hPL):human placental lactogen ●絨毛性栄養膜細胞:villous trophoblast ●絨毛外性栄養膜細胞:extravillous trophoblast●絨毛は胎盤の繁生絨毛膜〔p.33〕にのみ存在する構造物で,これを介して母児間の物質交換が行われる.●絨毛は,絨毛細胞層と絨毛間質からなり,間質内に胎児毛細血管を有する.●絨毛細胞層は栄養膜細胞(トロホブラスト)により構成されており,細胞の種類・存在部位により分正常妊娠胎児-胎盤系●全ての絨毛組織を完全に覆っており,母児間の酸素や栄養の運搬に関与する.●絨毛の内側に存在する,境界が明瞭な●子宮内膜上皮内の血管や間質へと侵●胎盤では次のような物質が受け渡しされ,呼吸器・消化器・●絨毛の外側に存在する多核細胞.●hCGやhPLを産生・分泌する〔p.35,36〕.●hCG●hPL●エストロゲン●プロゲステロン●糖●アミノ酸●遊離脂肪酸●ミネラル・ ビタミン●老廃物●ブドウ糖●アミノ酸●電解質(Ca,Mgなど)●水溶性ビタミン●IgG●LDL-コレステロール●濃度勾配に従って移動する.●担体を利用し,かつ濃度勾配に従って移動する.●エネルギーと担体を利用して濃度勾配に逆らっ●そのために,次の4つの輸送方法が用いられる.●絨毛上皮細胞が飲みこみ,反対側に吐き出す.●母体に投与された薬物は,単純拡散によって胎盤を通過することが多い.●薬物は,分子量の小さいものほど胎盤を通過しやすく,分子量1,000以上のものは通過しにくくなる.新生児胎児31An Illustrated Reference GuideCO2O2 呼吸器・消化器・内分泌・排泄器の役目を行う 胎盤の働き胎児へ胎児へ胎児から胎児へ胎児からシンシチウムらせん動脈胎盤方法単純拡散促進拡散能動輸送て移動する.生物学的輸送絨毛細胞層絨毛間質物質交換入し,胎盤床を形成する〔p.107〕.内分泌・排泄器としての役割を果たす.ホルモン分泌内分泌呼吸器肺ガス交換消化器胃,腸など栄養の吸収排泄排泄器腎臓など機序母体へ母体から母体へ母体から母体へ絨毛の構造類される.細胞の種類による分類ラングハンス細胞性栄養膜細胞(Langhans細胞)単核細胞.合胞体栄養膜細胞(syncytium細胞)胎盤における物質交換●胎児-母体間で物質が交換されるには,絨毛細胞層と血管内皮細胞を通過しなくてはならない.(ピノサイトーシス)胎盤における薬物の通過性また,脂溶性が高いものほど通過しやすいため,母体への投与には注意を要する.存在部位による分類絨毛性栄養膜細胞(絨毛性トロホブラスト)絨毛外性栄養膜細胞(絨毛外性トロホブラスト)主に輸送される物質●気体(O2,CO2など)●電解質(Na,Kなど)●尿素,遊離脂肪酸,脂溶性ビタミン

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