病10-4版_立ち読み
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●胎盤後血腫:retroplacental hematoma ●播種性血管内凝固(DIC):disseminated intravascular coagulation ●フィブリン/フィブリノゲン分解産物(FDP):fi brin/fi brinogen degradation products ●HELLP症候群:Hemolysis, Elevated Liver enzymes, and Low Platelet count(HELLP) syndrome ●ヘモグロビン(Hb):hemoglobin ●貧血:anemia ●プロトロンビン時間(PT):prothrombin time ●活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT):activated partial thromboplastin timeAn Illustrated Reference Guide●所見としては,胎盤後血腫(または胎盤の肥厚)が代表的である.●急性期では,血腫は胎盤に比べて高輝度〜等輝度のことが多く,胎盤実質との区別が困難なことがある.その場合には,血腫というよりも胎盤の肥厚として認められる.時間が経つにつれて血腫部分は低輝度となり,胎盤実質との区別が可能となる.●胎盤が通常よりも厚く描出され,内部にやや低輝度を示す血腫を認める.●時間的猶予があり診断に迷う症例では,パワードプラ法による胎盤の無血流エコー域を検索すれば,早剝の早期診断に●進行すると貧血を認める.●DICになると低下する.●早剝に起因するDICは急性であり,消費性凝固障害が著しく,FDP,D-ダイマーの上昇が特徴である.●フィブリノゲンの低下があれ●早剝はHELLP症候群〔p.116〕を合併しやすく,HELLP症候群は早剝を合併しやすい.このため早剝を疑ったら,肝機能もチェックしておく.●HELLP症候群を合併しているか確認する.122写真提供:大場 隆写真提供:山崎 峰夫Hb血小板アンチトロンビン活性(AT)FDPD-ダイマーフィブリノゲンPTAPTTASTLDH 肥厚した胎盤が手がかりとなる 超音波検査●早剝の早期発見に超音波検査は重要ではあるが,感度は高くなく,またその所見は DICの所見に注意 血液検査●早剝は高率にDICを合併することから,血多彩で,早期診断は必ずしも容易ではない.胎盤後血腫像役立つことがある.液検査でDICの所見の有無に注意する.●FDPやD-ダイマーの上昇,フィブリノゲン低下は早剝を強く示唆する.胎盤胎盤項目変化低下低下低下上昇上昇低下延長延長上昇上昇早剝における超音波検査は特異度は96%であるものの感度は24%.つまり早剝のある人の4人に1人しか超音波上異常がみられません.超音波所見が認められないからといって早剝を否定できないのです.産科医胎盤後血腫胎盤後血腫備考ば重症である.分類血算凝固系肝機能

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