病10-4版_立ち読み
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●胎児心拍数陣痛図(CTG):cardiotocogram ●仰臥位低血圧症候群:supine hypotensive syndrome ●胎児心拍数(FHR):fetal heart rate ●ノン・ストレス・テスト(NST):non-stress test ●コントラクション・ストレス・テスト(CST):contraction stress test ●バイオフィジカル・プロファイル・スコア〔リング〕(BPS):biophysical profi le score/biophysical profi le scoring ●妊娠高血圧症候群(HDP):hypertensive disorders of pregnancyAn Illustrated Reference Guide●モニタリングにより胎児心拍数陣痛図(CTG)が得られる.●検査中,仰臥位低血圧症候群〔p.263〕を予防するため,妊婦はsセミemi-Fファウラー●一方,妊婦健診などの非分娩時には基本的に陣痛が存在しないため,分娩時とは異なる基準で胎児のwell-beingを評価する.その手段として,ノン・ストレス・テスト(NST)やコントラクション・ストレス・テスト(CST),BPSなどが存在する.●以下に胎児心拍数モニタリングのながれを示す.●陣痛とそれに対する胎児心拍数変化の時間的な関係を判読する.●胎児の健康状態を評価するだけでなく,胎児を取り巻く環境(子●胎児への低酸素ストレス(子宮収縮)を人為的に加えず,心拍●項目ごとに胎児状態を点数化して評価する.●妊娠32週未満の胎児においては心拍数の変化を司る自律神経系が未熟なため,一般的な診断基準が正常妊娠semi-Fowler位 仰臥位低血圧症候群 ハイリスク妊娠 〔p.62〕母体と児のいずれか,もしくは両者に重大な予後が予測される妊娠のこと.例として,妊娠高血圧症候群(HDP),妊娠糖尿病(GDM),高齢妊娠,多胎妊娠などがある.塩酸リトドリン 〔p.64〕子宮収縮抑制薬.子宮平滑筋のβ2受容体を刺激することで子宮筋を弛緩させ,子宮収縮を抑制する.しかし同時にβ1受容体もある程度刺激するため,母体・胎児に頻脈を起こすことがある.振動音響刺激試験(VAST) 62〔p.62〕妊娠末期の妊婦が仰臥位になると,増大した子宮によって下大静脈が圧迫される.これによって静脈血の還流が阻害された結果,妊婦の心拍出量が低下し血圧の下降をきたす〔p.263〕.〔p.62〕仰臥位で,上半身を約20°起こした体位.〔p.68〕児頭の真上から振動音刺激を加える試験.胎児が眠っていても,正常であれば一過性頻脈が生じるため,NSTのnon-reactiveが胎児の睡眠によるものか,低酸素血症によるものかを鑑別することができる.刺激を加えても一過性頻脈がみられない場合は異常所見と考えられる.CTGsemi-Fowler位 胎児状態を評価するための検査 胎児心拍数モニタリングの方法●胎児心拍数モニタリングとは,母体腹壁に陣痛計を装着し, 分娩時と非分娩時では評価方法が異なる 胎児心拍数モニタリングのながれ●分娩時は,陣痛という負荷に対する胎児心拍数の時間的な変化がCTG上に記録される.これを判胎児の状態を評価する検査である.読することで,胎児および胎盤の状態を評価できる.分娩中(陣痛存在下)宮,胎盤,羊水量)の異常を発見することも重要である.妊娠中(分娩前)数変化を観察する.●胎児well-beingの確認を目的とする.胎児状態の評価適用できない可能性があり,慎重な判断が求められる.owler位にしておく.胎児心拍数モニタリングによる分娩監視…過期妊娠またはハイリスク妊娠の妊婦検診時など良好経過観察状態でモニタリングする.NST〔p.68〕CST〔p.68〕●子宮収縮を人為的に起こした胎児心拍数モニタリング中の体位分娩監視装置陣痛(子宮収縮)良好か否か不明追加の検査(backup test)胎児心拍数人工的陣痛陣痛計胎児心拍数計胎児心拍数胎児心拍数陣痛なし監 修藤森 敬也20°BPS〔p.70〕胎児心拍数モニタリング基礎知識

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