病1-6版_web立読み
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(歳)●■■■■■■■■■はウレアーゼ活性をもち,尿素からアンモニア(NH3)を産生する.NH3が胃酸を中和し,■■■■■■■■■の胃内での生存を可能にする.●■■■■■■■■■は細胞内には侵入せず,胃壁細胞表●H. pylori:Helicobacter pylori ●グラム陰性桿菌:gram-negative bacillus ●胃・十二指腸潰瘍:gastroduodenal ulcer ●機能性ディスペプシア(FD):functional dyspepsia ●胃癌:gastric cancer ●経口感染:oral infection ●ウレアーゼ:urease ●アンモニア:ammonia ●サイトカイン:cytokine ●マクロファージ(MΦ):macrophage●2010年のグラフを年齢別にみると,60歳代で50%以上,50歳代で40%以上であるのに対し,40歳代で30%未満,30歳代で20%未満,20歳代で10%未満と著しく低下しており,今後も着実に低下していくことが期待できる.わが国における■■■■■■■■■感染率の推移●主な感染経路は経口感染で,特に乳幼児期の生活・衛生環境が関係すると考えられている.成人では内視鏡検査時の医原性感染もある.走査型電子顕微鏡像持続感染●胃粘膜に定着したH. pyloriは,病原因子であるVacA蛋白やCagA蛋白を産生し,直接的な胃粘膜傷害や持続的98B98.0写真提供:中嶋 一彦elicobacter pピロリyloriとは,強酸性下の胃粘膜に感染・生息するらせん状グラム陰性桿菌でHヘリコバクターある.H. pyloriの感染は,胃・十二指腸潰瘍〔p.106〕や機能性ディスペプシア〔p.94〕,胃癌〔p.120〕などと関連があり,除菌によりその発生や再発が予防される.胃腔内胃酸(HCl)粘液胃底腺intro.(%)100908070605040302010040〜4930〜3920〜29菊地正悟:わが国における■■■■■■■■■■■■■■■■■■■感染率の推移とその影響.Helicobacter Res 19:439-444,2015らせん状グラム陰性桿菌H. pyloriとは●H. pyloriはグラム陰性桿菌で,胃粘膜上では数ウレアーゼや病原蛋白を分泌する胃粘膜への定着と粘膜傷害●通常,胃酸(HCl)が分泌されている胃の中で細菌は生存することができないが,H. pyloriはウレアーゼという酵素を本の鞭毛をもったらせん状の形態をとる.分泌することで胃酸を中和し,胃内でも生存し胃粘膜へ定着することができる.な炎症反応を引き起こすと考えられている.■■■■■■■■■の感染と胃粘膜傷害尿素ウレアーゼNH3壁細胞面に定着する.■■■■■■■■■わが国では低下傾向H. pylori感染率●わが国でのH. pylori感染率は,上下水道の整備など衛生環境が整ったことによって,年々低下を続けている.好中球胃粘膜を傷害する.❷感染により炎症が起こるうえ,■■■■■■■■■が産生するCagA蛋白が炎症性サイトカインの産生を促進し,さらに炎症が増強される.●❶❷のような機序により,粘膜傷害が起こる.❶■■■■■■■■■が産生する細胞空胞化毒素(VacA蛋白)が直接的に❶VacA蛋白❷CagA蛋白サイトカインMφ単球血管※2030年以降は予測値監修大島 忠之1950年1970年1990年2010年2030年2050年2070年80〜70〜7950〜5960〜69H. pylori感染症H. pylori感染症

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