●肝小葉:hepatic lobule ●グリソン鞘:Glisson’s sheath ●門脈三つ組:portal triad ●中心静脈:central vein ●類洞:sinusoid ●肝細胞索:hepatic cord ●マクロファージ(MΦ):macrophage ●ヘリング管:canal of Hering●肝臓は肝小葉とよばれる構造物が多数集まって構成されている.●肝小葉は肝臓の構造上の最小単位(直径1~2mm)であり,六角形の形状をしている.●肝小葉内では,血液は外側から中心へ,胆汁は中心から外側へながれている.●グリソン鞘は,門脈三つ組とよばれる小葉間動脈,小葉間静脈,小葉間胆管や,リンパ管が通●肝細胞は肝容積の約80%を占め,蛋白の合成や代謝,胆汁生成などを行っている〔p.250〕.●類洞は肝細胞索の間を走る毛細血管で,類洞を流れる血液と肝細胞の間で効率良く物質交換が行われている.●Kクッパーupff er細胞(マクロファージ)は類洞に常在し,門脈から流入する異物を除く.●肝星細胞(伊東細胞)は,ビタミンAの貯蔵に関与し,肝障害時にコラーゲンを産生する.●Dディッセisse腔は,類洞内皮細胞と伊東細胞の複合体と,肝細胞との間の空間を指し,ここでリンパの生成が行われている.肝臓は体内で最大のリンパ生成源であり,全リンパの15~20%(胸管リンパの25~50%)を生成する.●ヘリング管は,毛細胆管と小葉間胆管を結ぶ腔で,肝細胞にも胆管細胞にも分化できる細胞が存在するといわれる.肝臓総論解剖243An Illustrated Reference Guide肝臓の最小単位肝小葉類洞で物質交換を行う肝小葉の構造●肝小葉の中心には中心静脈が走り,その周る結合組織で,六角形の角に存在する.肝臓肝小葉血液と胆汁のながれ動脈血門脈血固有肝動脈門脈総肝管囲に肝細胞索が放射状に並ぶ.中心静脈類洞小葉間動脈小葉間静脈門脈三つ組(小葉間門脈)小葉間胆管グリソン鞘中心静脈総肝管へ類洞門脈三つ組小葉間動脈小葉間静脈小葉間胆管胆汁胆汁門脈三つ組小葉間動脈小葉間静脈(小葉間門脈)小葉間胆管へリング管肝細胞物質交換を行う類洞内皮細胞の窓中心静脈肝細胞中心静脈肝細胞類洞毛細胆管肝星細胞グリソン鞘Disse腔毛細胆管を形成するすきまKupffer細胞Disse腔肝静脈下大静脈へ固有肝動脈から門脈から肝静脈類洞
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