がんみえ
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●生検:biopsy ●組織型:histological type ●腺がん:adenocarcinoma ●部分生検:incisional biopsy ●全切除生検:excisional biopsy ●根治度(Cur):curability ●補助療法:adjuvant therapy●治療開始前に採取した病変(検体)から組織標本を作製し〔p.50〕,顕微鏡にて確認●確定診断(術前確定診断)や治療方針の決定のために行われる.がんの基礎知識腫瘍病理学●見つかった病変はがんでした.●臨床分類(cTNM)〔p.19〕により病期はステージⅡAなので,治療は手術を行います.●病変でがん細胞がみられました.悪性●腫瘍は粘膜下層まで達しています.●腫瘍の組織型〔p.54〕は腺がんでした.●がん(悪性腫瘍)を疑う病変が見つかりました.正体はなんでしょうか?●治療(薬物または放射線療法)後,治療効果の確認のために生検組織診を行うこともある.●病変の採取方法には,大きく分けて部分生検(病変の一部を採取)と全切除生検(病変を全て採取)の2つがある.●病変の一部を採取する方法.●外科的生検(病変部位を露出して直視下で採取)や,鉗子生検(内視鏡下で鉗子を用いて採取),針生検,吸引生検,パンチ生検など様々な方法があり,採取部位によって使い分ける.●確定診断に変わりはありません.●病理の病期分類(pTNM)〔p.19〕はステージⅡAなので,術後補助療法(薬物・放射線)を行います.●術前の診断同様,胃の腺がん(悪性腫●筋層まで達していました.●所属リンパ節に転移があります.●他臓器への転移はありませんでした.●術前・術中診断の内容に矛盾はありま●がん細胞はどこまで浸潤していました●所属リンパ節や他臓器への転移はありますか?●ステージⅡAの予後は,10年生存率●これ以上は切除できない範囲にがん細胞があるので,追加治療(薬物・放射線)を行いましょう.●治療が有効とわかったので,術後の補助療法も術前と同じ薬物(または放射線)療法を行いましょう.●ありました.●病変が縮小していました.効果ありと●切除断端にがん組織はありますか?●術前に行った治療(薬物または放射線47An Illustrated Reference Guide 確定診断や治療方針の決定 生検組織診 最終診断に用いられる 手術材料を用いた組織診●がんの手術後は,手術材料(手術で摘出した臓器や組織)を用いた組織診を必ず行う.●病理検査の結果をもとに術後確定診断や病理所見に基づいた病期分類(pTNM)が確定し,手術の根治度〔p.73〕や術後する検査を生検組織診という.病理検査臨床医組織標本診断を依頼検体腫瘍と診断します.病変病理検査診断を依頼組織標本検体瘍)でした.いえます.病理医結果を報告そのまま治療となる.病理医結果を報告○○%です.検体採取検体病変患者生検鉗子病変の採取方法部分生検補助療法〔p.104〕の必要性が検討される.検体採取せんでしたか?か?療法)の効果はありましたか?確定診断や治療方針の決定全切除生検●病変を全て採取(摘出)する方法.●外科的生検が主である.※良性病変であれば全切除生検自体が病変最終診断と今後の方針

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