がんみえ
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●関節可動域(ROM):range of motion ●日常生活動作(ADL):activities of daily living ●早期離床:early ambulation ●術後早期回復プログラム(ERAS):enhanced recovery after surgery ●生活の質(QOL):quality of life ●手段的日常生活動作(IADL):instrumental activities of daily living ●骨髄抑制:myelosuppression ●心毒性:cardiotoxicityAn Illustrated Reference Guide●がんの種類によってリハビリテーション治療の内容は異なる〔p.188〕が,特に手術後は早期離床が重要である.●術後早期のADL再獲得のため,早期離床が推奨される.●術後の患者は手術による疲労や倦怠感が強く,離床時に疼痛を感じると離床意欲が低下しやすいため,介助や動作の●血圧や呼吸数などの呼吸循環動態,発汗や意識状態などの他覚的症状,さらに患者の表情や動作など様々な項目を確●患者の状態に注意しながら,端坐位,立位,歩行の順に段階を踏んで離床を進める.●術後の早期回復を目的とした周術期管理のプログラムである術後早期回復プログラム(ERAS)〔p.74〕も行われている.●呼吸リハビリテーション〔p.189〕,有酸素運動や筋力増強訓練などの運動療法〔p.198〕が含まれる.●リハビリテーション診療のスケジュールや内容,術後に生じうる問題などを説明する.●カルテから得られる情報に加え,問診や身体診察により,患者の情報を収集する.123456789101112131415161718192021222324252627282930184 治療開始前から実施 予防的リハビリテーション●予防的リハビリテーションとは,治療開始前に行い,機能障害の発生の予防を目的とするリハビリテーション診療である.●がんの診断後,早期に開始する.●患者の情報収集,機能評価(関節可動域・筋力・運動耐容能の測定,ADLの評価,自覚症状,他覚的所見の評価など)〔p.183〕,リハビリテーション診療のスケジュールと内容の説明,生活指導,術前に行う呼吸リハビリテーションや運動療法などが含まれる. 回復的リハビリテーション(1) 周術期のリハビリテーション●周術期のリハビリテーション診療は回復的リハビリテーションの一つで,術後の合併症を予防し,後遺症を最小限にし情報収集,機能評価て速やかな回復を図ることを目的として術前および術後早期から実施する.早期離床指導により疼痛を最小限に抑え,離床に対する安心感をもたせることが重要となる.認しながら行う.術後の離床の方法●自力で起き上がろうとすると創部周辺の筋収縮が起きて疼痛を感じやすいため,初回の起き上がりの際はベッドの背上げ機能を用いて体を起こし(ギャッジアップ),創部をひねらないように足を下ろすとよい.ベッドに角度をつけて上半身を挙上(ギャッジアップ)予防的リハビリテーションリハビリテーション診療の説明予防的リハビリテーション端坐位創部をひねらないようにして足を下ろす■月回復的リハビリテーションリハビリテーション回復的リハビリテーションリハビリテーション立位緩和的維持的リハビリテーション術前のリハビリテーション治療緩和的維持的リハビリテーション歩行病期別のリハビリテーション診療

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