核＋P●骨吸収と骨形成による組織の改築を骨のリモデリングという．●骨吸収〜骨形成の1サイクルはおよそ3〜6ヵ月で，約2年で全身の骨がつくり替えられる．骨・関節・カルシウム代謝の疾患と薬●骨質の劣化などを感知して，破骨細胞が誘導される．●骨基質の分解・吸収を行う．骨吸収（2〜3週間）●多核の巨細胞．●古くなった骨を分解・吸収する．●骨吸収マーカー（TRACP-5bなど）〔p.109W〕骨粗鬆症●骨吸収の起こった部位に骨芽細胞が誘導され，骨基質を産生・分泌しながら埋入していく．●類骨（石灰化していない骨基質）にカルシウムなどが沈着して石灰化する．骨形成（12〜16週間）●Ⅰ型コラーゲンを主体とする骨基質の合成・●骨基質に埋入して骨細胞となる．●骨形成マーカー（BAPなど）〔p.109W〕の変化を●骨基質に埋入しなかった一部の骨芽細胞は壁細胞（ライニング細胞）となる．●埋入した骨芽細胞は類骨を石灰化しながら骨細胞に分化する．休止期●骨芽細胞に由来する．●骨細胞同士，または骨芽細胞や壁細胞（ライニング細胞）とギャップジャンクション〔薬①p.5W〕により連結する．機械的・力学的刺激を感知して骨形成を制御している．●ヒドロキシアパタイト沈着がコラーゲン線維に沿って進み，周囲のコラーゲンにも広がっていき，類骨が石灰化される．●骨芽細胞から分泌された基質小胞内でヒドロキシアパタイトが合成され，コラーゲン線維の隙間に結合する．●骨芽細胞からⅠ型コラーゲンを中心とする有機成分が分泌され，類骨が形成される．模式図Pharmacology vol.2 : An Illustrated Reference Guide（BAP）：bone alkaline phosphatase略 語●酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ（TRACP-5b）：tartrate-resistant acid phosphatase-5b ●骨型アルカリフォスファターゼ+αもっとわかる107Ca 破骨細胞と骨芽細胞が働く 骨のリモデリング ヒドロキシアパタイトが沈着 骨基質の石灰化●骨芽細胞が分泌した有機成分から類骨が形成される．●その後，無機成分（骨塩）であるヒドロキシアパタイトが類骨に沈着し，骨基質の石灰化が起きる．※下図では骨芽細胞，骨細胞の突起を省いている．破骨細胞劣化した骨基質（古い骨）骨芽細胞骨基質の産生・分泌類骨（未石灰化）骨細胞になる壁細胞になる骨を鉄筋コンクリートの建築物に例えると，コラーゲン線維は鉄筋，ヒドロキシアパタイトはセメントに相当し，弾力と硬度を両立させています．鉄筋（コラーゲン線維）セメント（ヒドロキシアパタイト）骨基質の石灰化石灰化整形外科医骨のリモデリングに関与する細胞の模式図破骨細胞の変化を担う．骨芽細胞石灰化を行う．担う．骨細胞骨小腔突起骨細管類骨の形成骨芽細胞有機成分類骨を形成骨のリモデリングのながれ骨基質ギャップジャンクション骨基質（石灰化）ヒドロキシアパタイトの合成ヒドロキシアパタイト基質小胞
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