薬みえ2-2
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●骨基質を構成する有機成分(骨基質蛋白質)のうち90%がコラーゲン,10%がオステオカルシンである.無機成分(骨塩)はヒドロキシアパタイト(水酸化リン酸カルシウム:カルシウムとリンの複合体)を主成分とする.●海綿骨の割合が大きい椎体や大腿骨近位部は構造が粗であるため骨折しやすい.骨基質骨細胞❹PTHは腎臓でCaの再吸収⬆,Pの再吸収⬇,ビタミンDの活P腎骨●❶Pharmacology vol.2 : An Illustrated Reference Guide監修鈴木 敦詞病❸p.153略 語●副甲状腺ホルモン(PTH):parathyroid hormone/parathormone ●ビタミンD(Vit.D):vitamin D+αもっとわかる106Vit.DCaP吸収促進CaPCaPPTH再吸収促進再吸収抑制活性化CaVit.DCaP 骨の基本構造をおさえる 骨の解剖●骨は皮質骨(緻密骨)と海綿骨に分けられる.●骨組織は骨細胞と骨基質(細胞外マトリックス+骨塩など)で構成されている. Ca・Pのバランス調整 骨代謝の概要●骨は常に吸収と形成を繰り返して代謝を行い,組織を更新している.●骨代謝には「支持器官としての骨の機能の維持」,「生体内の電解質(Ca,P)バランスの恒常性維持」の2つの役割がある.こつりょう骨梁(骨小柱)骨膜骨形成小腸●❸●❺●❻骨単位血管血管骨単位から構成されており,密で硬い.❶骨はCaとPをヒドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)の形で貯蔵している.❷副甲状腺ホルモン(PTH)〔p.150〕は骨吸収を促進させ,Ca,Pが血中に取り込まれる.❸ビタミンD(脂溶性ビタミン)は小腸から脂質とともに取り込まれる.性化を行う.❺活性化ビタミンDは小腸でCa,Pの吸収⬆を行う.❻Ca,Pは血中から骨へと移行し,骨形成が行われる.甲状腺傍濾胞細胞(C細胞)から分泌されるカルシトニンには骨吸収を抑制する作用があります.そのため,骨粗鬆症や高Ca血症に対する治療に用いられます.➡:Ca,Pのながれ➡:影響ぼうろほう骨の立体模型図皮質骨海綿骨骨梁を形成しており,構造は粗である.骨吸収●❷促進●❹副甲状腺血中骨組織イメージライニング細胞(壁細胞)内科医骨粗鬆症骨代謝

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