❶IL-33,25,TSLP*!B❷形❶❷❸❹●喘息の気道炎症は,主に■Ⅰ型アレルギーのメカニズムと■2型自然リンパ球(ILC2)などを介した好酸球の活性化により生じる.アトピー型は主に■,非アトピー型は主に■が関わる.●抗炎症作用薬は,これらの様々な点に作用する.❷B細胞は形質細胞へと分化し,抗原特異的なIgEを産生する.産生されたIgEは,マスト細胞などの表面にあるFcεRⅠに結合する.これによりアレルギー反応を誘発しやすくなる(感作状態).●Th2サイトカイン阻害薬〔p.378〕●ステロイド〔p.433〕●抗TSLP抗体(テゼペルマブ)●抗IL-5抗体(メポリズマブ)●抗IL-5受容体α鎖抗体(ベンラリズマブ)Th2●抗IL-4受容体α鎖抗体(抗IL-4/13受容体抗体)〔デュピルマブ〕)*TSLPはILC2だけでなく樹状細胞なども活性化するが,TSLPがなくとも樹状細胞によるTh2細胞活性化は生じる.●ステロイド●TXA2合成阻害薬〔p.377〕●LT受容体拮抗薬〔p.376〕●TXA2受容体拮抗薬〔p.377〕●H1受容体拮抗薬〔p.373〕●抗炎症作用薬は主に長期管理薬として用いられる.普段から気管支の炎症を抑え,発作を起こしにくくする.●一般に,ステロイドは吸入剤が長期管理に,全身投与薬が急性増悪時に用いられる〔p.431〕.後者は全身の炎症細胞に対して強力な抗炎症作用を示すが,効果発現までに4時間ほどかかるため,気管支拡張薬と併用して用いられる.Th2●抗IgE抗体(オマリズマブ)高親和性IgE受容体(FcεRⅠ)❸●ケミカルメディエーター略語●自然リンパ球(ILC):innate lymphoid cell ●免疫グロブリンE(IgE):immunoglobulin E ●高親和性IgE受容体(FcεRⅠ):fragment crystallizable epsilon receptor Ⅰ ●胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP):thymic stromal lymphopoietin ●血小板活性化因子(PAF):platelet activating factor ●トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β):transforming growth factor-β ●吸入ステロイド(ICS):inhaled corticosteroid ●慢性閉塞性肺疾患(COPD):chronic obstructive pulmonary disease➡Pharmacology vol.2 : An Illustrated Reference Guide+αもっとわかる432 主にステロイドが使用される 発症メカニズムと抗炎症作用薬Th2細胞IL−4など樹状細胞分化・活性化再び侵入ヒスタミン,セロトニン平滑筋血管気管支(正常)❶気道上皮細胞が刺激を受けると,IL-33,❷これらの刺激を受けたICL2は好酸球を活性化する.❸活性した好酸球はケミカルメディエーターを遊離する.❹■と同じく,可逆性の気道閉塞が起こる.気道上皮細胞感作ケミカルメディエーターの遊離平滑筋細胞などケミカルメディエーターの作用により炎症発生軟骨粘膜上皮気管支(炎症時)25およびTSLP〔p.435〕が放出される.**IL-5,13■Ⅰ型アレルギーのメカニズム❶原因抗原が侵入すると,樹状細胞を介してTh2細胞が活性化し,B細胞へ指令を送る〔p.321〕.❸再び侵入した同じ抗原は,マスト細胞上の2つ以上のIgEに結合(架橋)する.その刺激により,マスト細胞はケミカルメディエーターを遊離する.❹ケミカルメディエーターの作用により,平滑筋収縮,血管拡張(血管透過性亢進)などが起こり,可逆性の気道閉塞が起こる.抗原(アレルゲン)侵入形質細胞マスト細胞遊離抑制薬〔p.372〕■好酸球の活性化による機序病原微生物,大気汚染物質,たばこ煙など好酸球平滑筋収縮粘膜・粘膜下浮腫気道粘液分泌促進気道上皮細胞の破壊・剝離Th0IgETXA2,LT,PG,PAF などILC2ILC2**Th2細胞もIL-5,13などを介して好酸球を活性化する.LT,TGF-βなど●LT受容体拮抗薬
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