●認知行動療法(CBT):cognitive behavioral therapy ●認知:cognition ●行動:behavior ●気分:mood ●心理アセスメント:psychological assessment ●ケース・フォーミュレーション:case formulation ●統合失調症:schizophrenia ●CBTp:cognitive behavior therapy for psychosis ●CBT-R:recovery oriented cognitive behavioral therapy ●心的外傷後ストレス症(PTSD):posttraumatic stress disorder ●認知処理療法(CPT):cognitive processing therapy●認知と気分・行動の関係は一方通行ではなく,気分・行動が認知に影響を与えている場合もある.●ある出来事がどのような結果を引き起こすかは,認知によって変わる.●背景には,気分や行動は出来事に反応して直接的に引き起こされるものではなく,考え方や受け止め方である認知を介して引き起こされるという理論がある.●認知行動療法(CBT)は,認知の幅を広げたり,行動を変化させたりすることで,精神症状やそれに伴う苦痛を改善するものである.●気分●行動●考え方や受け●自動思考〔p.406〕を明らかにし,認知の偏りやスキーマを修正していく.●喜びや達成感が得られる活動を増やし,悪影響な活動は減らすようにして●現実に生じている問題に対してどう行動すればよいかを検討し実行できるようにする.●自分も相手も尊重しながら自分の考えを伝える自己表現法を身につける.●不安や不快な感情,身体反応を引き起こす状況に安全な場で曝露することで,認知の修正へとつなげる.●段階的曝露療法,持続エクスポージャー療法,曝露反応妨害法など,疾●リラクセーション法〔p.414〕を身につけたうえで不安場面を想像し,不適応●この他,マインドフルネス〔p.412〕といった,新たな視点を取り入れた認知行動療法も登場している.●なお,行動面を中心に扱うものを行動療法,認知面を中心に扱うものを認知療法,統合的に扱うも404系統的脱感作法 〔p.404〕リラクセーション法〔p.414〕を習得したうえで,不安や恐怖を引き起こす場面を体験していく.曝露療法〔p.411〕と同様に不安階層表を作成し,不安強度の低いものから順にリラックスした状態を保てるかを確認していき,不安場面を克服していく. 気分や行動は,考え方で変わる 理論的背景 患者ごとに適したものを選ぶ 代表的な治療技法●認知行動療法には様々な治療技法がある.●患者が抱える課題・問題点を評価(心理アセスメント〔p.340〕,ケース・フォーミュレーション〔p.405〕) ばくろ曝露療法(エクスポージャー法)〔p.411〕この資料のここを修正しましょう完璧じゃないとダメなのにこんなアイデアもあるのか!もうこの仕事はいやだ成長につなげるぞ!同じ出来事であっても,認知によって起こる結果が変わる.医師出来事したうえで,適した技法を採用,組み合わせて行う.●うつ病に対するCBT,統合失調症に対するCBTpやCBT-R〔p.99〕,PTSDに対するCPT〔p.178〕,摂食症に対するCBT-E〔p.239〕など,各疾患に最適化されたプログラム,マニュアルがつくられているものもある.主な治療技法認知再構成法〔p.406〕行動活性化療法〔p.408〕問題解決技法〔p.409〕アサーション〔p.410〕系統的脱感作法〔p.404W〕のを認知行動療法と分類することもあるが,本書では区別せず認知行動療法と表記する.認知止め方認知行動療法は“認知を修正する”と説明されることもあります.しかし,この“修正する”という表現を“間違った考え方を正す”という意味にとらえて治療に臨んでもうまくいきません.情報を集めて認知の幅を広げていき,バランスのとれた考え方に変われるようにしていく,適応的な行動を一緒に検討していくことが大切です.いく.問題解決技法の中に取り入れられることが多い.患に応じて最適化された技法がある.な不安を克服していく.結果概要認知行動療法(CBT)
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