ここみえ
28/36

●人格検査/パーソナリティ検査:personality test ●パーソナリティ:personality ●投影法:projective technique ●質問紙法:questionnaire method ●ミネソタ多面的人格目録(MMPI):Minnesota multiphasic personality inventory●なお,人格検査の中には医療分野だけではなく,教育や産業など様々な分野で活用されているものがある.●パーソナリティを把握することで,各患者に適切な治療・支援を行うことができる.人格検査●パーソナリティは心理的要●症状の現れ方に影響したり,回復の阻害要因になったりしている場合がある.●パーソナリティは,生物・心理・社会モデル(BPSモデル)〔p.11〕における心理的要因の1つであり,精神疾患の発症因●紙面に記載された質問に対して,選択肢の中から選●パーソナリティのうち,本人が自覚している側面をとらえられる.●検査者の熟練度や主観による影響を受けにくい.●簡便であり,短時間で実施できる.●回答を数量化してとらえられる.●被検査者が恣意的に回答を歪めやすい.●質問文を読むことが難しい患者には実施しにくい.●ミネソタ多面的人格目録(MMPI)〔p.354〕●あいまいな刺激を被検査者に提示し,自由に回答してもらう.●本人が自覚していない側面を含め,パーソナリティを広くとらえられる.●被検査者が恣意的に回答を歪めにくい(どう答えたらどう解釈されるのかを想像しにくい).●質問文を読むことが難しい被検査者にも実施しやすい.●解釈・評価が難しく,検査者の熟練を要する.●実施に時間がかかるものが多い.●ロールシャッハテスト〔p.351〕●文章完成法テスト(SCT)〔p.351〕 〇〇〇350 心理的要因を評価 人格検査(パーソナリティ検査)とは●パーソナリティとは,個人に備わった,物事の受け止め方,考え方,行動の傾向のことで,性格とほぼ同義である〔p.72〕.●ある刺激に対してどのように反応するかは人それぞれであり,その反応の仕方にはパーソナリティが反映される.人格検 特徴を理解して使い分ける 投影法と質問紙法●人格検査は,検査の方法により投影法と質問紙法に大きく分けられる.査(パーソナリティ検査)は,反応の仕方を調べることでパーソナリティ特性を評価する検査である.子となるストレス反応〔p.15〕に関連するとともに,適切な治療や支援を行ううえで考慮すべき重要な因子である.心理的要因生物学的要因社会的要因精神疾患概要メリットデメリット検査例“投影法のSCT”と“質問紙法”は,被検査者が自分で書く点は同じです.違いは,投影法のSCTでは何をどのように書くかという自由度が高いのに対し,質問紙法では回答の自由度が低い質問(選択式)であるという点です.この違いから,投影法では予想していなかった側面も含めて幅広くとらえられるのに対し,質問紙法ではあらかじめ設定した内容についてしかとらえられません.これは何に見えますか?大きな島の形に見えますしい1.私の友人は2.私は明日3.私は朝起きると因の1つである.投影法ぶ形で被検査者自身に回答・記入してもらう.1.どことなく体調が悪い気2.気分が落ち込んでいる.3.今までに一度も夢を見たがする.ことがない.はいいいえ質問紙法心理師

元のページ  ../index.html#28

このブックを見る